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自分にとっての「イエス」を宣誓する新月

 

本日、しし座の新月を迎えました。
暑さも盛りのころ、みなさんはどんな夏を過ごしていらっしゃいますか。
なかなか外出もままならない今の時期、ふと空いた時間に本を手にとり、短い間でも読書を楽しんでいい気分転換になるとよいなと思います。

今月は『獅子座の女シャネル』(ポール・モラン著/秦早穂子訳・文化出版局刊・1,430円)をご紹介したいと思います。

個人的な話になりますが、私は8月生まれの獅子座です。
といいつつ、目立ちたがりでもないし、自分に自信はないし、つい周りに合わせてしまう…、臆病な自分がいながら、それを隠そうとする変なプライドはある…、なんというか、眠れる獅子座…?なのです。
本当は良い面の獅子座も全開でいきたいのだけれど、自分の中にあるなにかがストップをかけたり、周りの目を気にしたりして、本来の性質を閉じ込めて過ごしてきたように思います。

幼い頃は自分への肯定が土台にあり、それは獅子座らしく学校の授業でも手を上げて発言をしたり、人前に立つ役を引き受けたりした記憶があります。それが成長をする過程で、少しずつ個性に蓋が重ねられてゆき、気がつけば蓋をした自分がベースになったまま社会人として生活をしていました。

ほころびが出始めたのが20代の後半。私は心身の不調をきっかけにそこから自分自身と向き合うことになります。日々を重ねていくなかで、蓋をしてしまう前の「本当の私」っていったいなんだろう、と考えていた頃に読んで刺激を受けたのが『獅子座の女シャネル』でした。

本書はファッションブランド「シャネル」の創業者ココ・シャネル(8月19日生まれ)のインタビューをもとにして書かれた伝記的な一冊で、一人の女性としてのココ・シャネルの生い立ちや性格、考え方、なにより獅子座をまるっと体現したような生き方が描かれています。眠れる獅子座?の私にとっては忘れていた何かを思い出していくような読書体験でした。

 

いつも、本当のことを言い、はっきりした自分の判断をもっていた。偽物は、あたしにとって悪そのものだった。
(―46Pより引用)

ちゃんとした精神のあり方、魅力的な押し出しのよさ、趣味、直感、人生へのあり方、内在的感覚、こういうものはみな、自分の体験によって学ぶことなのだ。それは質の問題であり、教育でかえることはできない。
(―109Pより引用)


 
はっきりとした表現、他者に媚びない物言い、「ノー」と言える強さ―。
人と足並みを揃えなくていい、一番信じるべきは自分の感覚、「ノー」なのに「イエス」と言わない!
こうした態度を持ち、揺るぎない自分軸を立てて生きたシャネルの人生は美しく、ぐらつきがちな自分の背中をバンッと叩いて活を入れてもらったような気持ちになりました。

シャネルの人格はまさに強さを示す獅子そのものといった印象ですが、両親から愛情を注がれず、貧しい子供時代を過ごした生い立ちも見過ごせません。
すごいところが、どんな時も消えない炎を心の中で燃やし続け、現状ではなく思い描く「なりたい世界」にフォーカスを合わせていたこと。

自分の意志によって現実は変わっていく。
他者に任せたり、流されたりしていてはどんどん自分が失われていく。

弱くても、欠点があってもいいから、ありのままの私で、自分だけの理想の世界を創造していくという意志を持ち続けることも、本書を読んで今の私には大事だと思ったことです。

獅子座のキーワード「肯定」「自己表現」「喜び・楽しみ」「自信」について、改めて振り返るきっかけとなるような本です。
名言集も残るシャネルの言葉に、ぜひ今触れてみてください。

 

【west mountain booksプロフィール】
「私やあなたが本来の自分に戻るための知恵やヒント、きっかけ」となるような、からだやこころ、自然にまつわる本をセレクトしています。
2020年まで7年間下北沢・本屋B&Bの書店スタッフとして勤務し、くらし・からだ・旅・食・日本文化にまつわる棚やイベント企画を担当。並行して2020年より個人の屋号としてwest mountain booksをスタートし、現在は長野県上田市を拠点にオンラインショップ、イベント出店をメインに活動しています。

2021年初冬に「面影 book&craft」という実店舗をオープン予定。情報はインスタグラムをメインに発信中。

Instagram @westmountainbooks
オンラインショップ https://westmountainbooks.stores.jp/



※今回ご紹介した『獅子座の女シャネル』は、現在オンラインショップでも販売中です。

 
Photo by kensuke iwai